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スリランカに恋して
 『スリランカ人のセンス』

 

 同じ日本でも時代によって、仏像のお顔が違う。国が違ったら当然ともいえる。

 スリランカの仏像は、基本的にはブッダ、もしくは歴史上有名なスリランカ僧の姿である。これはスリランカ仏教はテーラワーダ(南方上座部)で、日本や中国のようにたくさんの菩薩や如来がいるわけではないからだ。そのブッダのお顔はあまり特徴がない。頭は大きく八頭身にはほど遠い体型。ミャンマーほどではないにしても、美しいというより愛嬌のあるお顔といっていいだろう。これも美意識の違いか。

 町を歩いていても、スリランカではあまり目につく小物はなかった。「かわいい」ものも「面白い」ものも少ない気がする。

 そんな中はっと目に止まったのが、寺院内のゴミ箱(写真=右上)。場所はアヌラーダプラのスリー・マハー・菩提樹の境内。お参りをする台のすぐ右手で、ゴミ箱をかかえ、静かに空を(私たちをか!?)見上げて立っている。その目は完全に焦点が合っておらずほうけている。のぞいてみると、残念なことにゴミはひとくずも入っていなかった。

 次も寺院でのこと。マータラ郊外の寺院。大きなブッダ坐像があり、寺院がその背中沿いに建ち、上まで階段で上っていける。境内は噴水があるが夕方だったので水は出ていない。聞けばポヤ・デーの日だけのサービスだという。その噴水口はおもちゃのような蓮の花で、花の花弁から水が噴き出すようになっている。と、そこに正座をし合掌をした少年(?)が何かを乞うように見ている。しかも口が開きっぱなしなのだ。ただの飾りには見えず近寄ってよく見ると、何とそれは「お賽銭箱」ならぬ「お賽銭人形」だったのだ。口の中にコインを入れると、チャリンチャリンと音を立てながら落ちていく。わざと音が鳴るようになっているらしい。それが楽しくて何枚も入れてしまった。

 問題はスリランカ人もそれがなんであるか知らなかったこと。通常、仏像の前や寺院内にいわゆる「お賽銭箱」があるので、そこに入れるのが普通だという。そいういう意味でも、この「お賽銭人形」はイレギュラーのものだったようだ。



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マハー・ボーディーお参り台の右横にある「ゴミ箱」




マータラの寺院にて発見!後ろに見えるのが蓮の形をした噴水口




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