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スリランカに恋して
 『新居 1』


 私が日本で移住の準備をしている間、夫が新居を探しておいてくれた。「新居」といっても、築10年あまり、ここ数年はドイツ人とスリランカ人の夫婦が借りていた貸家。家の持ち主はスリランカ人。歩いて10分ほどのところに住んでいる。5月6日にスリランカに着き、翌日さっそく新居に移れると思っていたが、なんとまだ前の住民がいるという。5月分の家賃をオーナーがすでにもらっていたので返さないといけないのだが、ウェサックの祭りで使ってしまい返すお金がないのだという。

 私たちはすでに手付け金としていくらか払っていたのだが、残りの家賃1年分を払い、そのお金を使って前住人に家賃を返してもらうことにする。8日にオーナー夫妻が片づけをするので、私たちが使えるのは9日から。9日は、午前8時20分がauspicious time(縁起のいい時間)だというので、その時間ぴったりに新居に入る。

 家の造りは典型的なスリランカンスタイル。リビング、ダイニングスペースの他に部屋は3つ。それぞれシャワーが付いている。オーナー夫妻が床などは掃いてきれいにしてくれていたが、前の住民はほとんど掃除をしなかったとみえ、天井や窓には蜘蛛の巣が張り、カーテンは雑巾のようになっている。キッチンはとても広いのだが、さまざまな調理器具が雑多に詰め込まれていて、やはり汚い。2人で掃除するとしたら何日かかることやら、と気が重くなる。

 しかし、ここでスリランカの人材ネットワークの出番! 親戚や友達の中に必ず何人かその分野に詳しい人がいるのだ。クルネーガラからバスで5h近くかけて親戚のSumithが掃除の手伝いに来てくれる。丸2日間、家中水浸しにしての掃除。ちゃんとした掃除道具がないので、雑巾をふる活用し、あらゆる所を拭いていく。私は手で家中のカーテンを洗う。これが本当に重労働。洗濯機のありがたみを感じる。

 続いて庭のお手入れ。正面と裏庭にはうっそうと草が生え、私がひと回り歩くと、何十カ所も蚊に刺されるという状態。ここでまたその道のスペシャリストが登場。夫の通っている日本語学校の同級生、Narakaは、とても草木に詳しい。彼はSumithと2人で、1日で雑草をすべて刈り取り、木々の根元に土を盛りココナッツの殻やレンガを並べ、きれいにしてしまった。これにはオーナー夫妻もびっくり。庭がきれいになると、鳥やリスたちが遊びに来るようになった。

2004年5月30日


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庭に遊びにくるカワセミ。鮮やかなブルーが目にまぶしい



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