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スリランカに恋して
 スリランカは仏教国?


 人口の約70%が仏教徒であるスリランカを旅すると、町のあちこちにお寺やストゥーパがあり、花やオイルランプを捧げ、手を合わせる姿を見かける。

 しかし残りの30%の人々は、ヒンドゥー教徒、イスラム教徒、キリスト教徒であり、ヒンドゥー寺院、モスク、教会も多い。スリランカは仏教国というより、多宗教国家であるといえる。

 各宗教の、伝わった歴史や民族との結びつきなどによって、おおまかではあるが宗教ごとに地域や村の住み分けがされている。私たちが訪れる観光地は仏教徒多いので、必然的に仏教徒であるシンハラ人と接する機会が多くなる。

 そのことをふまえて、スリランカの仏教をみてみたい。


  仏教伝来


 スリランカに仏教が伝わったのは紀元前247年6月の満月の日。インドで仏教を保護し布教につとめたアショーカ王の息子マヒンダが伝えた。マヒンダの名にちなんでつけられたミヒンタレーは、聖地として人々の信仰を集めている。特に毎年6月の満月の日には、何千人という信徒が参拝に訪れる。

→「仏教伝来の場面」はお寺で目にする機会が多いだろう。
アヌラーダプラの王がミヒンタレーの地まで鹿狩りにやって来たときのこと。ちょうどこの折、インドから仏教布教のためマヒンダが訪れていた。山の神デーヴァは、王をマヒンダに会わせるため鹿の姿に身を変え、王はその鹿を追いマヒンダのもとに導かれる。そして問答をした末、仏教に帰依し、国民たちもそれにならったのだった。

 スリランカのお寺に入ると、壁いっぱい描かれた絵にびっくりするかもしれない。すべてスリランカ仏教史上、重要な場面ばかりである。僧侶のかたが丁寧に説明してくれるので、興味があったら聞いてみるといい。
 
 →インドからの仏教伝来の道



  仏法僧の三宝を敬う


 南方上座部仏教での信仰の対象は仏法僧。それぞれ、悟りをひらいたブッダ(仏)、ブッダが説いた真理の教え(法)、その教えに従い修行する僧侶(僧)のことである。

 スリランカでまず感じたことは僧侶への尊敬の念だった。超満員のバスであっても、僧が乗ってくると一番前の席は自然と僧のために空けられる。寺院にお参りしたときの、僧に体する礼拝の仕方など、常に僧を敬い奉る姿勢が感じられる。同じ場にいるときには、自分が一段低い位置にいるように気を使うのが当然とされる。
 
 以前寺院を訪ねたときに、椅子をすすめられ僧侶の座るべき椅子に腰掛けてしまい、注意されたことがあった。たとえ訪問者であっても高い椅子に座ってはならないのだ。

 在家のものは、よりよい来世を願い功徳を積む。その功徳のひとつとして、僧侶や寺院に供養や布施をする。



  仏塔・菩提樹・仏像(ブッダ)


 スリランカの寺院の特徴ともいえる。仏塔(ストゥーパ)は仏舎利塔とも呼ばれるように、釈迦の遺骨、「仏舎利」を塔に納めたことから作られるようになった。キャンディの仏歯寺には、実際に釈迦の歯が納められ人々の信仰を集めている。

 また菩提樹は、インド・ブッダガヤで釈迦がその下に座り、さとりを得たという木の分け木が、アヌラーダプラに植樹され今も葉を広げている。樹齢2000年。ブッダガヤではもとの木がすでになく、今は4代目の菩提樹となっている。

 そして仏像。私たちが仏像と聞くと、観音さまや阿弥陀さま、大仏さまとさまざまな仏の姿を想像するがそれらは大乗仏教経典に登場する仏さま。テーラワーダ(南方上座部仏教)では基本的に仏像といえば釈迦像である。本堂いっぱいに、極彩色に塗られた釈迦の坐像、涅槃像を見ることが多い。




  ポヤ・デー


 上弦・満月・下弦・新月と月に4回ポヤ・デーがあり、この日は五戒(不殺生・不窃盗・不邪淫・不妄語・不飲酒)の他にプラス三戒を守ることとなっている。中でも満月の日は国の休日になっており、人々は花や香、オイルを持って寺院にお参りし、僧侶の説教を聞いて功徳を積む。


  白い服


 ポヤ・デーに行われる仏教集会など特別な集まりには白い服装が正式とされる。ちなみにスリランカではお葬式も白い服装で参列する。日本でも黒の喪服になったのは明治以降のことで、それまでは同じ白であった。結婚式の花嫁の衣装も白いサリーで儀式を行い、翌日のお披露目パーティーで赤いサリーとなる。




  仏教聖地・仏教遺跡 


アヌラーダプラ 約2500年前のスリランカ最古の都。南北5キロ東西2キロにわたって遺跡が点在している。(スリー・マハー菩提樹/イスルムニヤ精舎など)
ミヒンタレー 仏教伝来の地。頂上までは1800段あまりの石段がつづく。上からは緑豊かな景色が楽しめる。(アムバスタレー大塔やマハー/サーヤ大塔など)
国際梵字仏文化センター
2002年9月に完成。国際梵字仏協会の窪田成円氏が中心となってミヒンタレーに建立。日本語の流暢なスリランカ僧が在住。瞑想修行体験、法話、星占いなどスリランカ仏教を体験できる。日本事務局 TEL055-276-9276 FAX055-279-2097
ポロンナルワ 10〜12世紀、シンハラ王朝の首都であり、時の王たちが灌漑設備を整え、仏教の普及に力を注いだため、仏教都市として栄えた。ビルマ(現ミャンマーやタイから多くの仏教僧が訪れた。(ガル・ヴィハーラ/キリ・ヴィハーラなど。アジア有数の大遺跡群)

ダンブッラ スリランカ最大の石窟寺院。岩山の頂上の洞窟に、色鮮やかな壁画が描かれ、多くの仏像が安置されている。
キャンディ シンハラ王朝最後の都。釈迦の歯が安置されている仏歯寺には、熱心にお参りをする仏教徒を見ることができる。
スリーパーダ 標高2243mスリランカ高い山。頂上に聖なる足跡があるといわれ、仏教徒だけでなく他宗教、ヒンドゥー教、イスラム教、キススト教徒たちにとっても聖地となっている。夜中から登り始め、山頂でご来光を見て下山というのが一般的なパターン。シーズンは12〜3月。
カタラガマ この地にに住むカタラガマ神は、万能の神をいわれ絶対的な信仰を集めている。スリー・パーダと同じく宗教を超えた聖地。
ブドゥルワーガラ かつてスリランカでも大乗仏教が信仰されていたことがあり、国内にいくつか遺跡が残っているがそのひとつ。ジャングルの中に大きな岩に彫られた菩薩像が残っている。


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国際仏旗
1950年スリランカで行われた第1回WFB仏教徒会議で採択された。



ストゥーパ
ダーガバ(仏塔)


僧と日傘
僧と日傘


供花
供花


少年僧
少年僧 



オイルランプ



供養された仏たち



本堂の仏陀像



寺院内の壁画



仏舎利塔



ブッダ誕生の図



蓮のキャンドル



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